素朴さ、やわらかさ、あたたかさなど、限りない可能性を秘めた粘土に魅せられ、いかに人形の中にその全てを表現できるかを考えてまいりました。
私の粘土人形は丁寧さより、あくまでも人形の持つ雰囲気を大切にしております。
そのため作品ごとに異なった情趣を表現したいと努め、その時々に試行錯誤を続けながら様々な素材を使い、作品の新たな可能性を追求しかたちにしてまいりました。
作品は常に全力で製作し、出来上がったときにはいつも「これで完成」と思いながら、そしてまた、新しい創作意欲がわき、次の製作にとりかかるという毎日です。
長い創作活動の中で、様々な美をモチーフとしてきました。
西洋的な美、または中東の大地で生きる力強い美・・・ 作品の中にはその人々の思いや人生の表情を表現すると同時に作り手である、私自身の喜び、悲しみ、苦しみ、その時々の想いが込められています。
そのようにして生み出した作品をご覧いただき、共感いただけるものがあれば幸いです。